【超要約】株はゲリラ豪雨で買い平均気温で儲ける

【超要約】株はゲリラ豪雨で買い平均気温で儲ける

【超要約】株はゲリラ豪雨で買い平均気温で儲ける

このページの目次

はじめに

なぜ、気象予報士の私が株式投資について語るのか?
これから皆さんにお話をするのは、私たち日本人が毎日自然と気にする「天気」と、お金儲けのための極めて重要な手段の一つである「投資活動」が実は密接に結びついているということです。
この結びつきのメカニズムを知っていただき、みんなで資産を着実に増やしていく。
これがこの本で一番言いたいことです

 

第1章 天気と投資の共通法則から見えた株式投資必勝法

1-1 天気と投資を結ぶ「平均回帰」というおまじない

本書を手に取られた皆さんは天気と投資がどう繋がるのか。興味をお持ちだと思います。
一番大きな視点から言えば、日頃四季折々の天気に接するような、ゆったりとした心持ちで投資をすればきっとうまくいくということになるでしょう。

 

「気象予報士」兼「個人投資家」として日々実感していること。
それは天気のように身近なことをヒントにすることで意外に気づかなかった投資において本当に大事なことを、改めて知ることができるということなのです。

 

物事はその場その場の一瞬ではなく、長期的な視点で見なければいけないということが大事です。
この投資と天気を繋ぐキーワードは「カオス」です。

元々はギリシャ神話に登場する神の名前で現在は「秩序のない複雑な状態」とか「混沌」を表す言葉として使われています。

 

実は天気と投資は同じ「カオス現象」というジャンルに属しています。
カオス現象の特徴はすなわち

  1. ランダムに動くために未来が予測できない
  2. 突然極端な現象が起きることがある
  3. 小さい範囲で見ると極端だが大きな流れで見るとならされる

といったことになります。

 

気象では「フェーン現象」や「ゲリラ豪雨」のような局地的で激しい現象が起きます。
株式市場でも数年に一度は大きな暴で 多くの人々が損失を出しています。

 

サイコロを1回や2回振ったぐらいでは1の目が出る確率が1/6 であることは実感できないように、平均気温や花粉の量も短期的な視点では信頼できる数値には落ち着きません。
逆に言うと長期的な視点で見れば「カオス現象」もやがて平均値に必ず回帰していくということ。
これを「平均回帰の法則」と言います。

 

株価の動きからも読み取ることができますが、土砂降りや防風、雷がいつまでも続かないように、爆上げやバブルのような値動き、あるいはそれを言葉巧みに表現した甘い誘いの効果も長続きしません。

 

だからこそ投資初心者はこの原理原則をまずはおさえておくべきなのです

 

1-2 天気も投資も統計や確率がものを言う世界

天気と投資には長期的には、「平均回帰するという法則」以外にも共通点があります。
それは「統計や確率がものを言う」点です。

 

天気と投資のいずれも過去のデータをもとにして将来の不確実さや確率で表現します。
まさに「明日の降水確率は30%」です。というよく聞く天気予報がその典型です。

 

これと株式投資とどう関係があるのか大事なことなので少しお付き合いをください。

 

皆さんが降水確率が90%なら確実に傘を持っていこうと考えるように、株のリスクの高さも数値で具体的に体感することが大事です。
戦略や哲学もなくなんとなくという気分で投資していたら成功は遠のくばかりなのです。

 

リスクの高い個別株でどう勝負しどうリスクを回避するか?あるいはインデックス投資をうまく併用してどのようにリスクヘッジをしていくべきなのか?これからさらに詳しく説明していきます。

 

1-3 「枕草子」ですでに説明されていた投資への心構え

平安文学を代表する清少納言の「枕草子」には「のわきのまたの日こそと」いう段があります。
「のわき」というのは台風のこと。
そこでは前日の台風によって大きな木が倒れ、庭の植え込みなどが壊されてしまった様子が描かれています。

 

ここで大事なのが清少納言は人々が「のわき」という災害を受け入れ寛容な心で天気に接した様子を描いていることです。

 

もともと温暖な気候で文化を育んできた日本人は天候の急変 や台風などといった 一過性の気象現象があっても「それはそれ」としてやり過ごしてきました。
つまり自然に逆らわず身を委ねていれば必ず元の状態にゆっくり戻っていくこと。
つまりは「カオスの現象」の本質を私たちは日本人ははるか昔から心の奥底で知っていたのです。

 

投資の世界における「のわき」は言ってみれば、株式市場の大暴落といったところでしょう。

 

そもそもカオスである株式市場で予測不能な値動きがあるのは当たり前のことです。
予測不能なものに対して一喜一憂するのは全く生産的でないどころか、日々忙しく働いているサラリーマンの皆さんにとって精神的にも肉体的にも余計な負担に過ぎません。
考えてみれば当たり前のことですが、長期的に見れば必ず平均値に落ち着いていきます。

 

基本的に資本主義というのは、企業全体、株式市場全体が成長することを前提です。
このシンプルな原則を忘れなければいいだけの話なのです。

 

本書が推奨している株式投資の考え方は、こうした資本主義の長期的な成長を享受できる「win-win方式」であることを理解しましょう。
ちなみに2008年のリーマンショックの時は私も資産が約半分になりました。
このような状況でも冷静でいられたのは、株式市場においては極端な状況があっても、平均回帰の法則で時間が解決してくれることを知っていたからに他なりません。

 

1-4 強い会社の成長サインは気温のように数字でわかる

それでは長期的に利益成長を続けられる強い会社とはどんな企業なのでしょうか?ここでは株を購入するべき 強い会社の定義を考えてみることとします。

 

強い会社の条件として まず挙げられるのが強く伸びるコア事業を持っているということ。
こうした会社の株価は長期的に力強く上がっていきます。

 

各業界ですぐに思い浮かぶほどの有名な会社はその意味ではほぼ間違いありません。
逆に言えば、新規上場の勢いで一瞬だけ調子がいい銘柄、あるいは明らかに会社の財務的な実力以上に急騰している銘柄を狙うのは投資ではなく投機=ギャンブルです。

 

そうなるとまずチェックする必要がある会社は各業界のシェア上位5社ぐらいでいいかと思います。
ただしこうした目立つ会社の株は得てして「大型株」ですから当然購入額もそれなりに高くなります。

 

ですから人によっては資金的な面で厳しいかもしれません。
そこであまり目立たない強い会社を探すことになります。

 

では規模が小さくても永続的に利益を出す企業の特徴はどういったところでしょうか?
成長サインの証となる数字を見つけるために、「Yahooファイナンス」に掲載された上場企業のファンダメンタルズを確認しましょう。

 

ここでチェックすべき数字は分かりやすいところで言えばまずは利益です。

 

株価は長期的には発行元企業の利益に連動して上昇します。

 

まず、利益の情報を確認するためには「EPS」 見ましょう。
EPSは企業の収益性を表す数値として活用されており、当然この数値が高いほど収益力が高いと判断されます。

 

企業の株を買ったり売ったりするよりも、一生涯持っていられる銘柄を探す方が確実性も高くまた楽しみも長続きします。
時が来れば必ず花が咲くように、ささやかでも着実に値上がりし「配当」や「株主優待」などといった楽しみをもたらしてくれる企業になれば、確実に北上していく桜前線のような強い会社(持っていてワクワクする企業)をじっくり探していきましょう。

 

1-5 成長を続ける「桜前線銘柄」はこうすれば見つけられる

全校で強い会社というのは揺るぎなき 強い コア事業を持っており EPS が伸びている企業であると述べました。
そこで続いてはそういった企業の発掘方法を見ていきましょう。
まずは「EPS」を確認してください。
毎年10%以上伸びている会社をピックアップしてみましょう。

なぜならEPSが今後も10%以上のペースで成長していくなら、その会社の株価も当然連動して上がっていくからです。

 

次に売上高を見ます。
売上も同じようなペースで成長している会社をチェックしますが、ここで注意点として売り上げが下がっているのに利益が伸びている企業は、本業以外の要因で成長している可能性が高いので、除外した方が良いでしょう。

 

気になる企業の利益、売上の成長を見てみましょう。
3期連続で成長しているのが条件です。
10%から30%以上の成長をしていれば申し分ありません。
是非ご自身の目で確かめてみてください

 

1-6 さらにライバルのいない「太陽銘柄」を探し出す

先にあげた強い会社の条件をもう一つ加えるなら同じ業界内に強力な企業はいないということも重要な要素でしょう。
競合のいない企業は言ってみればどんなに気候が変わろうともこの地球に光と熱という恩恵をもたらしてくれる唯一無二の「太陽」なものです。

 

後で具体的にご紹介しますがこのような力強い銘柄を名付けて「太陽銘柄」を見つけ出せば、皆さんの資産形成戦略もぐっと楽になるでしょう。

 

本書における強い会社の定義をまとめると、次のようになります。
本業に圧倒的な強みがあり、株を持っていてワクワクするような企業(桜前線)
太陽のように並び立つもの(競合他社)がいない。もしくは少ない(太陽銘柄)

 

アメリカの経営学者マイケルポーター教授は「競争の戦略」で企業の脅威つまり敵を次のように定義付けしました。

  1. ライバル会社
  2. 新規参入
  3. 製品、サービスの代替品
  4. 仕入元
  5. お客様

これらをファイブフォースと呼んでいます。
ライバル会社とは当然業界内の難敵のこと。
規参入はその事業が他社に真似されやすいかどうか
代替品とは既存の製品やサービスにとって変わるものが将来的にあるかどうかということ
仕入元はある製品の材料を仕入れる際に仕入元会社の発言権が強い製品やサービスのことです
最後のお客様というのは自社の製品を買ってくれる顧客のことです。

 

1-7 「風が吹けば桶屋が儲かる」は一時的なフェーン現象に過ぎない

フェーン現象は

  1. 風が一定量一定方向に強く吹いている
  2. 風上側では湿った空気で山にあたり空気が上昇することで雨となり、水がほとんど落ちてしまう
  3. 風下側では乾いた空気が吹きおろしてくるという条件が合わさった時に発生します

 

ようするにかなり特殊なパターンだと言えるでしょう。
これとよく似ているのが株式市場におけるある企業に一時的な好材料が出たという状況です。

 

例えば今年の夏は猛暑という長期予報を受けて暑いから外出が億劫になり、宅配フードチェーンが儲かる的にすぐに想像できないような思わぬ産業が恩恵を受けることがあります。
しかしそんな細かいことは一時的な現象であって、長期的にはあまり意味がありません。
重要なのは一過性のトレンドではなくその企業が成長するパワーを持っているかどうかなのです。

 

1-8 株を売るという行為=損切りという罠に要注意

次章からは具体的なテクニックや技についての話となります。

 

そこで本書の最後に基本にかえり、そもそもどうして投資をするのかについて確認しておきましょう。

 

まず、皆さんは何を目的に投資を行いたい。あるいは行っているのでしょうか?
当然お金を増やしたい。老後に楽な暮らしがしたいというのが基本に来るのだと思います。

 

そこでもう一度初心に帰り投資を始めた動機である資産形成のためには何をどうすればいいのか考えました。
そして出した結論が強い会社の株を持ち続けるということだったのです。

 

つまり売らないということ。

 

理由は単純で利益を生み続ける強い会社の株を手放す必要などないからです。

 

そもそも日中働いてるサラリーマンが市場の動きを常に注視することなど土台不可能です。
短期で売り抜け儲けるという芸当はよっぽど時間がある専業トレーダー ぐらいにしかできません。

 

となると必然的にサラリーマンにとってやりやすく目標にすべきは、自分や家族が一生困らずに生活できる資金を作るという、あくまで長期の資産形成となるはずです。
せっかくの優良株を売って、日銭を稼ぐのは実は利確でも何でもなく長期的に見れば損切りに過ぎないのです。

どうかこのことを頭の片隅にでもいいので置いておいてください。

 

 

第2章 資産を守って増やす「平均気温」戦略から始める

2-1 長期戦略として重要なのは平均気温を目指すこと

まずは第1章を踏まえ、投資をするにあたってのルールを確認しておきましょう。
一時的なフェーン現象に惑わされずに平均回帰を信じ、太陽銘柄を長期間保有し続ける

 

基本はたったこれだけですですが、この章ではあえて太陽銘柄を長期間を保有し続けるの「太陽銘柄」をの部分を一度横に置いておいて、長期保有の部分に焦点を絞って考えます。

 

つまり投資の最初のステップは平均回帰を信じ長期保有するだけでOKなのです。

 

この平均回帰の法則は株式市場全体の値動きにも当てはまります。
そもそも資本主義経済は成長前提として捉えているためです。

 

市場全体も長期的に見れば桜前線、太陽相場ということができるのは一目瞭然です。

 

分散投資はリスクヘッジというメリットがありますが、その反面わざわざ投資先を分散するのは面倒だと思われた方も多くいるはずです。

 

確かに自分で全て買うべき銘柄を選んで資産を分散させるとなると、とても大変でしょう。
この分散投資の効果を最大限に生かした投資信託が市場の全銘柄を購入するインデックス投資となります。

 

無論インデックス投資が有効に活用できるのは、企業は生き残りをかけて儲けを出そうとするため、長期的には成長するという前提条件があります。
ですから市場の全銘柄を所有することで成長していくであろう市場の平均値を狙えるのです。

 

インデックス投資は真ん中くらいの成績、つまり市場平均の成績というそこそこを目指すものですが、それでも十分な投資成績を得られます。

 

シーゲル教授は、過去200年の資産への投資結果を調べ、現金はインフレの効果で大きく目減りする一方、株式は圧倒的なリターンがあることを証明しました。
悪い会社を含めた平均値であっても株式投資は圧倒的なリターンがあるというわけです。

 

インデックス投資はファンドを長期間保有すれば分配金として元本の数パーセントを数回受け取ることができ、しかも元本と分配金の合算額が複利で資産が目を追うごとに急カーブで増えていきます。

 

2-2 株式市場全体の果実を享受するインデックス投資の効果

ここまで説明してきたインデックス投資を含む投資信託のメリットの1つとして、個別株投資と比較して資金が少なくて済むということが挙げられます。
商品によっては100円や1000円という少額からスタートすることができて、途中から増減額すぐことも可能です。

 

投資信託の場合一旦設定を済ませればその後は自動的に決まった期日に投資が行われます。
わざわざパソコンに張り付いて注文する必要もないため、忙しいサラリーマンにとって投資の入り口として非常におすすめなのです。

 

とにかくサラリーマンの利点は定期的な給与収入があるので、月単位の投資がやりやすいということと、毎月ある程度投資に回すといういわば約束をしているわけですから、ついつい余計なものまで買ってしまう無駄遣いも改善できるでしょう

 

2-3 定期的な収入があるからこそ積立投資で負担を減らそう

では私がおすすめの積立投資の具体的なやり方を見ていきましょう。
毎月決まった日に資金を分けて投入していくと、高値掴みのリスクヘッジができます。

 

それがドルコスト平均法という買付方法です。

 

いっぺんに買い付けるのではなく、時間的に分散して購入すれば長期的には買値が平均化されものすごい得をすることが少ない反面 、大損する危険も回避できるわけです

 

2-4 働く人がもっと楽になる「重み付け投資法」という極意

ドルコスト平均法とは、金額を当分するので価格が高い時の購入数量を少なくし、逆に安値の時には多く購入できるのが大きな特徴です。
さらにドルコスト平均法をブラッシュアップしてより投資成績を上げる方法を考えてみました。
それが重み付け投資法です。
重み付け投資法とは、条件によって買い付ける量を変えることになります。

 

2-5 自分の年齢が気になるなら高配当も選択肢の一つに

もう一つとりわけ私と同世代の初心者に向けて、大事なことをお教えしましょう。

 

それはリスク許容度がどのくらいかという問題です。
余裕があれば何歳であってもある程度リスクも取れますが、それなりの年齢になると持ち株の安定性というファクターが重要になってきます。
そこで注目したいのが配当です。

 

企業の株価の上昇によるキャピタルゲインに対して配当は年に1、2回。米国株であれば四半期ごとの年4回、企業が投資家に利益を還元します。

 

連続的に配当を増やしている会社や高い配当利回りで投資家に還元している会社=経営者が自社に投資してくれる人たちにきちんと報いようという取り組んでいる会社が良いと思います。

 

このような会社を保有し自分の持ち株を安定させることも重要でしょう。
低金利の現在では配当利回りがだいたい3から4%以上の株が高配当といえるでしょう。

 

2-6 誰も教えてくれない証券会社を使い倒すコツ

おそらく投資初心者のほとんどの方が悩むのが証券会社選びではないでしょうか?

 

私も十数年投資をしてきてトライ&エラーで様々な証券会社に口座を開いてきました。
初心者におすすめの証券会社の条件をあげると

  1. 手数料が安いに
  2. 外国証券の場合はさらに為替手数料が安い

この2つが肝になります。

 

手数料には大きく分けて3つあります

  1. 買う時に払うもの
  2. 年間の手数料として毎年支払うもの
  3. 売る時に払うもの

この中でも、毎年払うものは「信託報酬」などという名前で、自分の投資信託の成績がプラスだろうがマイナスだろうが資産の総額の数パーセントかかります。
損をしていても引かれて行ってしまうので、ここを低額に抑えるのが非常に重要なのです。
で結論を言えば、SBI 証券もしくは楽天証券などのネット証券が手数料が安いです。

 

第3章 株は「ゲリラ豪雨」を狙え

3-1 株で果敢に攻める際に気をつけるべき価値とは

投資初心者は前章で紹介したような気楽な投資法から始めていただければと思いますが、これはあくまで守りの投資法です。
慣れてきたら是非本書で紹介する責めの投資法も活用していただければと思います。

 

イメージは前章は晴れた日ののんびり投資、ここからはあえて雨の中果敢に外に行って出る感じです。
まず個別銘柄について考察していきましょう。

 

ここで大事なのは個別銘柄の価値です。
企業価値と価格には乖離があります。
つまり企業の本当の実力とリアルな株価にギャップがあるということです。
これをどう投資戦略に組み込むのか?これから具体的に見ていきましょう

 

3-2 株投資はゲリラ豪雨こそがチャンスになる

割安株投資という手法があります。
バフェット氏の師匠である投資家、経済学者のベンジャミングリアムが元祖で株価が実力以上に安く放置されている企業を見つけて投資を行う手法のことです。

 

個別の銘柄を買うということになればこのように企業価値と価格の乖離に注目しないわけにはいきません。

 

やはり買うタイミングは安いに越したことはありません。
では狙うべき割安時というのはどういう時でしょうか?
それはずばり暴落が起きた時です。

 

何を持って暴落と呼ぶかは人によって様々ですが一般的には市場平均株価の変動率が数日間で2桁低下をした場合とされることが多いようです。
暴落というのは人をパニックに陥れるので経験豊富な投資家でさえ最も大事にするべき企業価値の判断を誤ることが多々あります。
そして不安に負けた結果往々にして価値ある株を投げ売りしてしまうのです。

 

これまでバブルに沸いていた市場が急転直下奈落の底へ落ちていくような暴落に見舞われるのは、さながら突然のゲリラ豪雨のようなものです。
暴落時は自分の保有銘柄の価格も下がるわけですから普通であれば誰もが悲しくなることでしょう。
しかし私はそういう時こそほくそ笑んでいます。

 

なぜなら視点を変えてみれば暴落時は、「桜前線、太陽銘柄」も軒並み下落しているのでそのような価値ある銘柄を安価で手に入れられるからです。

 

突然の豪雨の時こそ、積極的に外に打って出る。
これが私にとって平均気温戦略と並ぶ2大投資法の一つ。ゲリラ豪雨投資法なのです。

 

大切なのは、長期保有を前提として「桜前線太陽銘柄」を所有し続けており、株価が下がったくらいの理由では売らないことが大原則になります。

 

ゲリラ豪雨と同じように暴落も永遠に続くわけではありません。
1年ほど株価は低迷することはあっても数年単位で見れば必ず株価は回復します。
そうした強い会社の株を安価で仕込むことができる=バーゲンセールになっている暴落時こそが大チャンスなのです

 

3-3 100年に1回の暴落という世間にはびこる大嘘

暴落を狙うと述べましたが暴落なんてそんなにしょっちゅう起こるのという疑問もあるでしょう。
結論から述べると割とあります。

 

もちろん、暴落が起きたということはその前までバブルであったということ。
暴落とバブルはいわば「コインの裏表」なのです。

 

いずれにせよバブルと暴落が繰り返されるというのはいかに人間の予測が当たらないかという証拠です。

 

欲が絡むと冷静に見ていられないこの心理が、多くの投資家に宿ると実際の株価は上昇(下落)のいずれかの局面においても加速がつきます。
これが、株価暴落時に顕著で売りが売りを呼ぶ形になります。
このような状況は学術的に「正のフィードバック」と呼ばれます。

 

株式市場は気象とは違い人の思惑が働く分正のフィードバックが働きやすく、そのために極端な株価になりやすいということを知っておきましょう。
それと共にバブルと暴落は繰り返されるという歴史的構図をあらかじめ理解しておくこと。
そして日頃から天気に接するような寛容な投資ができれば、意外と頻繁にやってくる100年に一度に対して、正しい行動が取れるはずです。

 

3-4 周囲の喧噪に気をつけたい市場のエルニーニョ現象

それでは「暴落=ゲリラ豪雨」の兆候をどうキャッチすれば良いでしょうか?

 

はっきり言うと世間の投資熱が上がっていることを感じた時は暴落が近いと思います。
テレビや新聞、ネットでバブルが噂されるようになったらそろそろ弾けるかなと思った方がいいでしょう。

 

天気予報などで「エルニーニョ現象」という言葉をよく聞くでしょう。
まさに世間の投資熱がエルニーニョ現象のようにいつもより加熱している時は高値づかみをしてしまうピンチで、投資しても100害あって一利なしです。

 

3-5 リーマンショックは割高株の一大バーゲンセールだった

リーマンショックが発生したことで、当時80万円ほどを出さないと最低株数も買えなかった銘柄が、一瞬で半額以下に下落して単元株を約28万円で買うことができたものです。
あれから10年ほど経った現在この会社の株価は4倍以上になっています。
企業価値は変わらないにもかかわらずただ市場でのみ価格が乱高下するわけですから、株価というのは本当いい加減なんだな・・・ とつくづく思います。

 

株式投資のバーゲンセールはある程度継続しますから、この期間ならいつ買ってもいい状況と言えるでしょう。
投資を10年20年、30年の活動と捉えると、こういう低迷期はいつ買っても大した違いはありません。

 

こう考えると世間的にはピンチであるはずの暴落にも余裕を持って臨めると思いませんか?
桜前線銘柄を手頃な安い値で購入し後は放っておく。
たったそれだけのこんな簡単な方法で十分資産を増やすことができるのです。

 

3-6 天気予報も株価のチェックも気が向いたらでOK

本書の投資法では今日明日という時間軸は基本意味はありません。
長期投資が基本戦略なのですから短期的な株価のチェックは月1回程度でもいいと思います。
日々の仕事が忙しいサラリーマン投資家にとってはこれくらいで十分ではないでしょうか。

 

実際私が株価をエクセルにまとめているのは月末のみです。
帰宅後にも一応株価情報は見ていますが、その目的は投資のためというより世の中の流れを感じるためです。

 

持ち株の合計が10%くらい減ってきたら注意深く見るようにする。
20%以上減ってきたら買う準備をする。
30%ぐらい減ったら実際に買うくらいの気持ちでいいと思います。

 

3-7 テクニカルチャートを見ても桜前線銘柄は絶対につかめない

チャートを使えばいくらでも最もらしく説明できますが、それは全て後解釈。
唯一わかるのは価値あるものは長期的には平均回帰で必ず適正な価格に戻るということだけなのです。

 

3-8 株価の割安割高の判断は感覚ではなくPERを基準に

企業の割安性を測る指標の1つに株価収益率(PER)という数字があります。
これは株価を1株利益で割ったものです。

 

PERを求めることで時価総額が純利益の何倍まで買われているかを知ることができます。
これにより気になる銘柄への投資分がどれだけの年数で回収できるのかをある程度知ることができます。

 

PERは業界にもよりますが、概ね10倍以下だと割安と考えられています。
PERだけで割安を判断するわけにはいきませんが、目安の1つにはなります。
気になる企業が実力より割安なのか割高なのかを常に意識し、購入する際には是非PERを確認してみましょう。

 

3-9 投資の勝利を探り寄せる8割は我慢という真実

それでは桜前線太陽銘柄を見つけられたとして、それらを購入する機会というのはどのくらいあるものなのでしょうか?
もちろんまずはゲリラ豪雨が一番のチャンスです。

 

ただ投資資金が貯まっているにも関わらず、ゲリラ豪雨がやって来なさそうな時はどうすれば良いのか?
長期的には平均回帰の法則により適正価格に落ち着いていくものの、短期的には振れ幅があります。
ですから狙うのは安値の時です。

 

しかしながら、おいそれと買いチャンスはやってきません。
実際8割方は我慢の時間。
言い換えれば行動を起こせる機会は2割程度です。

 

我慢している時間もプラスに転嫁するのが設けるコツになります。

 

重要なのはその間に、企業 業種 業績や世の中の動きといったファンダメンタルをなんとなくでもいいので、調べたり考えたりすることです。

 

その上で、桜前線太陽銘柄を選ぶ。
割安になるまで待つという正しい手順を踏む。
そうすれば投資での成功へと大きく近づけるはずです。

 

3-10上がる株ほどよく上がるに潜む株式投資のからくり

上がるほどよく上がる。あるいは高い株ほどよく上がるという言葉を耳にした方もいると思います。

 

このような感覚は投資している人ならば一度は実感したことがあるのではないでしょうか?
どうして高い株はよく上がるのかというと、株価上昇の倍率は定型的ではなく指数的だからです。

 

我慢して株を持ち続ける投資家はある時、この売買現象の喜びを感じます。
成長株投資は正直簡単な投資法ではありませんが、投資をするからには楽しさと喜びが大事だと思います。

 

そのためには我慢が必要。
その我慢の先に企業の成長とともに自分の資産が勝手についていく喜びが待っているのです。

 

良い企業=桜前線銘柄対応銘柄をゲリラ豪雨投資法で安く手に入れたら、あとは3倍以上になるまで我慢して保有する。
これが楽しみながら資産を増やしていく大事なコツなのです

 

3-11 晴れと雨が逆転する投資におけるリスクの考え方

大暴落時に投資額を抑えるという発想は誰にでもあるだろうと思いますが、大暴落時にこそ買おうとしている人はそう多くはありません。

 

これを天気で考えると次のようになるでしょう。
晴れ=どこに行くにも混雑する=ピンチ
曇り=様子見
雨=人が少ないから実はお出かけチャンス

 

つまりみんなと同じでは成功の果実は得にくいのでその逆を行く常にこう考えておけば効果的な投資ができるはずです

 

3-12 絶対に一線を超えてはいけない投資とギャンブルの境界線

流動性が低い投資の例として代表的なのが不動産投資です。また商品市場や先物市場、オプション市場なども同様です。
これらは、売買は自由ですがそもそも参加者が少なく参加している人もプロやセミプロなどで素人のサラリーマン投資家が勝負するようなステージとは言えないでしょう。

 

もう一つの注意点は信用取引についてです。
これは絶対に禁物です。

 

仮に信用取引で大きく 資産を増やしたとしても将来は同じ分だけ逆側に触れてマイナスになる可能性があります。
株式投資ではここまでは下がらないだろうと思っていた一線超えて極端に売られることも多々あります。
ですから入り口の段階から地雷原に足を踏み込むような真似は謹むべきなのです。

 

株式投資は皆さんにとって仕事でもなければ、ギャンブルでもないはずです。

 

もちろんリスクはありますし大儲けするチャンスも同様にあります。
ただし一発逆転ホームランを狙うがごとく必要以上に入れ込んでしまったら、バランスの良い投資ライフを送ることはできません。
天気に対する寛容さ、大らかさを思い出し、気持ちにゆとりを持って投資に取り組んでいただければと思います。

 

第4章 私の投資法「過去の天気図」と「未来の予想図」

4-1 銘柄名まで赤裸々に明かす3年間の私的投資日記

こちらは著者の過去の取引実績なので、興味がありましたら、書籍でご確認ください。

 

4-2 人の推奨銘柄を買って儲かるなら誰も苦労はしないという真実

こちらは著者の過去の取引実績なので、興味がありましたら、書籍でご確認ください。

 

4-3 PERマニアだった時代にカネボウ株で陥った蟻地獄

こちらは著者の過去の取引実績なので、興味がありましたら、書籍でご確認ください。

 

4-4 失敗を糧にして見つけた桜前線太陽国家の投資術

当時の中国の姿はかつて日本が経験した高度成長期を彷彿とさせるものがありました。

 

そこで私はこの時から資金を中国株式へとシフトさせます。
要は成長する国に投資をして、ずっと持っていれば楽なのではないかという話です。

 

実際その当時に買った中国株はほとんどが2倍から10倍になっていて一番値上がりした会社は28倍以上になっています。
同時に私は国が成長する原因についても調べ、人口が増えていく国→将来の労働力が増える→GDPの成長という図式も理解しました。

 

つまり桜前線太陽銘柄ならぬ桜前線太陽国家もあるのです。
ですからそれ以来、人口構成が若い国に投資をするようにしています。

 

私の投資法は、売らないのが基本的な路線ですが、長期的な成長が見込めなくなればその限りではありません。

 

4-5 ウォール街の敏腕投資家の知恵を借りる「カルガモ親子投資法」

たくさんある上場企業の第1次ピックアップをプロのファンドマネージャーに任せるというのがこの投資法のみそです。

 

ファンドマネージャーという親にくっついて歩くカルガモの子供のように、最初の餌は親に持ってきてもらうという寸法。
つまりこれがカルガモ親子投資法の所以です。

 

特に小型株で成長しそうな企業を見つけたい時にこの手法を重宝しています。
実際有料企業へのアプローチ法としてはかなりいい線です。

 

4-6 1番のリスクである自分の欲を律する投資計画書の必要性

ここまで桜前線に乗って、長期的な利益を目指すこと。
燦燦と輝き続ける太陽銘柄をしっかりと保有すること。

 

その上でゲリラ豪雨の時に出金をためらわないことと、私のこれまでの仕事と投資の経験から得た攻め方守り方、考え方を紹介してきました。

 

もちろん これをしっかり守れば大きな資産づくりへの道をきちんと歩めますが、反面難しいところがあります。
暴落している時の人間心理は逆らいがたいものがあります。
だからこそ一番のリスクはあなた自身の中の欲なのです。

 

この自分の感情というリスクを抑えるためにも、自分ルールを明確に残しておいた方がいいでしょう。
実際私も投資を始めるにあたり、自分を律するために投資計画書を書きました。
このように計画書を作成しておけば失敗した際にも何が悪かったのかと振り返ることができます

 

4-7 本業ではないからこそ楽しいポートフォリオを目指す

ここは文章化が難しかったので、本書を是非ご確認ください。

 

おわりに

ここまでお読みいただいた読者の方。いかがでしたでしょうか?

 

本書では次の2つのテーマを持って筆を進めてきました。
投資を楽しむということ
価値と価格の違いをとは何かということ

 

前者の投資を楽しむというテーマは、趣味として資産形成をやっていこうという前向きな気持ちを表しています。
失敗しても楽しく学べるのが投資ですし、学び続ければ失敗データ、知識によって将来必ず適切なリターンがあります。

 

後者の価値と価格の違い というテーマは、株式投資であれば企業価値と株価の違いでしょうか。
この2つは常に乖離が起きていて、間違った値付が日々起きています。

 

単純に見える日常生活も突如として予想できない出来事が起きますし、そんな状況に人間は 右往左往するものです。
このようなカオス現象に対応するも、もう一つの解決法として本書では日本人の寛容な心で投資に向き合うことを提唱してきました。

 

投資と天気の類似性から生み出された、本書の投資法をぜひ身につけて豊かな人生を送る手助けにしてください。

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